サックスのテクニックで一番重要なのはブレス

今回はブレスについてお話します。つまり、呼吸のことですね。サックス奏法において一番、大切なこと。それは、指の動きではありません。アンブシュアでもありません。何より大事なのは、ブレスです。

なぜ、ブレスが何より大切なのか?それは、サックスの音が鳴る仕組みにあります。そもそもサックスはどの様に音が鳴るのでしょう?サックスは、吹奏楽器に分類をされる様に「吹」いて「奏」でる「楽器」です。小学校の理科で習った様に音というのは、物理現象でいうと空気の振動です。サックスの音の源となる振動を形成している部分がリードです。サックスは、下記図の様にリードが振動して音が鳴るという構造です。

この図でわかる通り、リードを振動させているの僕達の吐く「息」。つまり、サックス奏法において、ブレスとはサックスの音を作り出す源泉。サックス奏法において「息」が「音」になると言い替えても良いと思います。

サックス奏法でのブレスは、車でいうところのガソリン、スマホでいうところの電池、カップラーメンでいうところのお湯です。そもそもそれがなければ成立たないものなのです。どんなに高速で指が動いても、どんなに上質なアンブシュアを形成しても、どんなに高価な楽器を購入しても、ブレスが糞だったら、すべては絵に描いた餅です。

絵に描いた餅

絶対に忘れるな

上級者も含めたすべてのサックス奏者もブレスが一番、大事である事を肝に命じておかなければなりません。なぜなら、あたり前すぎて途中で大事なことを忘れてしまうからです。高速道路でガス欠になり、車が動かなくなって初めてガソリンの大事さが身にしみます。絶対に外せない商談の担当者から連絡くる時に限って携帯の充電で切れると、本気で焦ります。富士山に登ってカップラーメンを食べたくてもお湯がなければ、ただの邪魔なゴミでしかありません。これらの存在と同じ様に、ブレスがサックス奏法において一番、重要にも関わらずあたり前すぎて必ずその重要さが希薄なることが多々あります。ですので、ブレスの方法を学ぶ前にサックス奏法において「ブレス」が一番、重要であるという事を肝に命じてください。